「星守る犬」
村上たかし著
(双葉社)
本のことを書くなんてガラじゃないんですが、これは犬の出てくる漫画なので。
王様のブランチで泣ける本だと紹介されていたので買ってみました。
おそらく近い将来、映画化されるでしょう。つっこみどころはあるのかもしれませんが、いい本です。
双葉社のサイトで第一話が読めます。
http://www.futabasha.co.jp/booksdb/book/bookview/978-4-575-30143-4.html
おとうさんと飼い犬(ハッピー)がこのような結末を迎えることが最初に分かってしまう物語は見る者にとってはちょっと気が重いです。
とても切なく、だれも救われない物語なんだろうと思っていました。
しかし2部構成になっていまして、おとうさんとハッピーの「処理」をするケースワーカーの奥津さんが登場する後半のエピソードに救われます。
奥津さんが昔飼っていた犬との思い出と、おとうさんが死んだあともずっと傍を離れなかったハッピーをダブらせてこう言います。
「犬は…いつだって憐れだ」
犬を飼ったことがある人でも共感する人、共感できない人、さまざまでしょう。
私はこのセリフにハッとしました。
なぜなら私も奥津さんと同じように、自分のことを良い飼い主ではないと思っているから。
この漫画に出てくるハッピーと奥津さんの犬のけなげな姿を見ていると涙がでてきます。
フッと本の世界から我に返ると隣にネブがいて、無邪気な目で私を見ています。
…あしたからもっと良い飼い主になろうと思います。
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