joを亡くしてまだ間もないのですが、今度うちに犬がきます。
とりあえず「預かりさん」ですが...。
特に飼うつもりもなく、寂しさだけから里親募集のサイトをいろいろ見るのが日課になっていました。
いいなぁと思う犬がいると、気になって毎日チェックしてましたが、そういう犬はすぐ里親が決まってしまいます。
よかったねという気持ちと、寂しい気持ち...ウチはもう犬を飼うことないだろうという思い...が複雑にまざります。
最近はだいぶ免疫ができてきたと思っていましたが、ある里親募集の記事で見た一枚の写真に心を激しく揺さぶられました。
その募集は九州のボランティア団体が出したもので、要約すると、緊急!動物管理センターに犬がいて処分されてしまうので誰か預かってくれませんか、というもの。
期限を見ると、なんとその記事が出た当日でした。つまり次の日には処分が決定してしまいます。
掲載されていた写真がこれ。
黒い雌犬がコチラを見ながら横になって仔犬にお乳を飲ませています。
6頭の仔犬と一緒に捕獲されたそうですが、よく見るとその母犬は痩せてガリガリ。
動物管理センターの「カウントダウン部屋」で撮影された生々しい写真です。
仔犬たちは市主催の譲渡会で里親を探すのだそうですが、母犬はそれにさえ出されず、引き取り手がいない現状では処分されるとのこと。
なぜこの母犬が殺されなければいけないのでしょうか。彼女は必死に生きています。
毎日、日本全国でたくさんの捨て犬が殺処分されています。
例えば情報を公開している千葉県(千葉市と船橋市を除く)では犬だけでも7000頭以上が殺処分されています(平成17年度)。猫はもっと多いです。
それらの犬は捕獲される以外に、飼育放棄した元飼い主が直接持ち込むケースが半数近く。猫の場合はほとんどが持ち込みです。
(資料)千葉県動物愛護センター
http://www.pref.chiba.jp/syozoku/c_eisi/aigo/
この母犬もそのうちの1頭に過ぎません。
じゃあ他のたくさんの不幸な犬はどうするの?
だからといって、このまま傍観してよいものか。
自分が手を差し伸べればこの命を救うことができるんです。
散々悩み、仕事中の奥さんに電話して相談。とりあえず担当者の方に連絡してみました。
緊急な件だったので電話番号が載ってましたが、何度も何度もダイヤルして、最後の数字が押せません。
もう一度よく考えてみました。
自分は間違ったことしてないよな、そう思ったら電話できました。
ほかに行くところがなければ預かると。
たった一枚の写真を見ただけで、犬の健康状態や性格なども分からずちょっと軽率だったかと思いました。でも救えた命があったのは事実です。
joの一件で命を大事にしたいという思いも強くなりました。きっとjoも許してくれるんじゃないかって勝手に思っています。
東京の真ん中あたりに住んでいると、ダンボール箱に入った捨て犬を見つけることは困難です。
少なくとも私は今まで見たことない、犬は。
でもちょっと郊外に行くと状況は一変します。
動物保護センターに行って収容されている犬を引き取る...なんて言葉では簡単に言えますが、たぶん私には無理。まともな精神状態では帰れないと思います。
なぜなら...
↓保護施設のリポート。
http://centrerep.exblog.jp/
刺激が強いので要注意ですが、目をそらさずに見てください。
これは日本国内で行われていることです。
職員の人たちも仕事とはいえ気の毒です。
こういう施設から犬猫を引き取って里親を探すボランティア活動をしている人たちがいます。
たいていは団体ですが、なかには個人でボランティア登録している方もいます。
団体のコミュニティーや自宅で里親が決まるまで世話をします。それが「預かりさん」。
その間の健康面、避妊・去勢までケアするようですが、預かる数も慢性的に飽和状態。資金面でも苦しいのが現状です。
預かりさんたちの犬ブログが結構面白いんですが、同時に彼らの行動には頭が下がります。
でも、もうボランティアレベルの話しでは根本的に解決しないのは誰が見たって明らか。
行政が本当の「保護」をしないと無理だと思います。
ちょっと前に「崖っぷち犬」が話題になりましたが、リアルな崖っぷち犬は何万頭、もしかしたら何十万頭もいます。毎年こんなに膨大な数の犬が殺処分されている現在の「美しい日本」。
先進国だと思っていた国が動物の虐殺をしている違和感。
「美しい日本」という言葉を国のリーダーが言ったときの薄気味悪さ。
どちらも病的なものを感じて恐ろしくなります。
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